藤井が語る「多重下請け構造」の課題

職人たちの収入に影響を与えているという建設業界の仕組み「多重下請け構造」についての話題になり、「多重下請け構造」の解決策について話します。一方で、業界内には現状に対する“諦め”が根強く、改革の難しさについても触れました。

マリン:多重下請けって、どういう感じなんですか?

藤井:例えば、100万円の工事があったとして、元請けが一次下請けに発注して、さらに二次、三次ってどんどん下請けが増える。で、実際に現場で働いてる職人さんには、そのお金がほとんど届かないっていう構造。

マリン:ああ、なるほど。下に行くほど報酬が減っていくってことですね…。

藤井:そうそう。それが悪いとは言わんけど、一生懸命働いてる人たちが報われないっていうのは面白くないやん。夏は暑いし、冬は寒いし、正月も仕事してたりするのに、給料がそれに見合わないってなると、そりゃモチベーションも下がるよね。

マリン:それは厳しいですね…。

藤井:だから、俺は「三方よし」の考え方が好きなんよ。仕入れ先も、職人さんも、自分も、みんなが潤うようにしないと意味がないって思ってる。

マリン:でも、それって職人さんが直接仕事を受ければ解決できるんじゃないですか?

藤井:うん、それができる場合もあるけど、工事の規模によるんよ。例えば、何十億円規模の大きな現場やったら、ゼネコンとか大手が間に入るのは仕方ない。ただ、もっと小さな工事でも同じようにたくさん会社を挟むのは正直いらんやろうって思うねん。

マリン:ああ、そういうことですね。

藤井:でも、職人さんが直接仕事を受けるには、資金や安全対策の問題もあるし、やっぱり難しい部分が多いんよね。

マリン:なるほど…。

藤井:それに、業界自体が変わろうとする意識が低いのも問題やと思う。職人さん自身が「この業界はこういうもんやし」って諦めてるケースが多いんよ。

マリン:それは残念ですね…。

藤井:そうやねん。でも、俺はその意識を少しでも変えたいと思って、このラジオをやってるんよ。

職人仲間を全国に広げるプロジェクト構想

47都道府県に職人仲間を増やし、親近感を生む取り組みを展開するアイデアを提案。「佐川男子」ならぬ職人版カレンダーや地域ごとのプロジェクトを通じて、業界全体の盛り上がりを目指します。

マリン:さっき、愛知や広島に職人さんの仲間が増えたっておっしゃってましたけど、全国的にもっと繋がりを広げるのもいいですよね!

藤井:そうなんですよ。それも1つの目標です。たとえば、青森にこんな素敵な職人さんがいる、広島にこんな技術を持った人がいる、みたいな感じで、それを本にしたり、カレンダーにしたりする企画なんかどうですかね?

マリン:それ、すごく面白いですね!「佐川男子」みたいな、職人版カレンダーって感じですね。

藤井:そうそう!青森のイケメン職人とかだけじゃなくて、この分野ならこの人が一番信頼できる、みたいな職人さんを紹介するのもありですよね。地元で頼りにされている職人さんが見える化されると、もっと信頼の輪が広がるんじゃないかなと思うんです。

マリン:そういうプロジェクトがどんどん広がっていったら、業界ももっと盛り上がりそうですね!私たちもその繋がりのきっかけを作っていきたいですね。

デジタルツールと職人のギャップを埋める挑戦

ZOOMやLINEアルバムなど、オンライン文化が根付いていない職人たちへの課題を浮き彫りに。「新しい文化をどう取り入れるか」というテーマを通して、オンラインでの繋がりや業界内でのコミュニケーション向上を模索しました。

マリン:職人さんって、ZOOMとか使ってるイメージがないんですけど、どうなんですか?

藤井:そうなんですよ。オンライン文化がまだ根付いてなくて、ZOOMを使おうって言っても「それ、何?」みたいな感じになることが多いんです。僕も最初はググりましたよ。「ZOOMって何や?」って(笑)。LINEで現場の写真を送ってもらうようお願いしても、LINEアルバムの作り方が分からない人も多いですね。

マリン:たしかに、新しい文化を取り入れるのって、初めてだと難しいですよね。でも、そういうところから教えていくことで、もっと効率的にコミュニケーションが取れるようになるんじゃないですか?

藤井:そうですね。現場での効率化だけじゃなくて、離れていても繋がれるような仕組みを作りたいです。ただ、それをどう広めていくかが課題ですね。やっぱりリアルに会って話す方が伝わる部分も多いので、ZOOMなどをどう活用していくか考えたいです。

マリン:それが広がれば、もっと職人さん同士の繋がりが深まりそうですね!

藤井:慣れてきたら時間が足りないぐらいですね。次回も盛り上がっていきましょう!

マリン:1年に1回ぐらい、オールナイトみたいな長時間バージョンもやりたいですね!

藤井&マリン:Bye Bye!